よく聞かれるご質問をまとめました。
ご家庭でのお子様のケアにお役立てください。
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風邪の症状と対応
風邪の症状と対応
Q1 風邪で熱と咳があり抗生物質ですぐに治したいのですが。
A1 普通の風邪ではウイルスによる咽喉や鼻粘膜の炎症により、鼻水、咳、のどの痛みなどが見られます。その炎症を抑え、また粘膜からの粘液の分泌を減らすような薬を処方することが一般 的です。
熱があるから、咳がひどいから抗生物質を処方して下さいと訴えるお母さんがいますが、風邪症候群のほとんどはウイルスによるものですから抗生物質は必要ありません。当院でもなるべく安易な抗生物質の処方は慎みたいと考えています。
抗生物質の濫用は小児科でも大きな問題であり、抗生物質そのものの副作用(強いアレルギー反応、あるいは下痢などの一般 的な副作用)および耐性菌の出現などが指摘されています。しかし、日常診療の中で細菌性なのかウイルス性なのかを明確に区別 できませんので、状況に応じて細菌性感染の可能性が否定できない場合は抗生物質を処方します。
いずれにしても、炎症の軽い場合はあまり薬に頼らずに子供たちの自然治癒力を信頼し、自然に治るのを待つことも大切です。その過程で子供たちの免疫力あるいは抵抗力は強くなっていくのです。
Q2 せき込んでつらいときの対応がわかりません。
A2 1)部屋の湿度を上げる
空気が乾燥していると、咳が出やすく痰が切れにくいので、濡れタオルや洗濯物を室内に干すなどして湿度を上げましょう。

2)部屋の空気をきれいに保つ

汚れた空気も咳の原因。暖房中なら定期的に窓を大きく開けて換気しましょう。赤ちゃんや子供がたばこの煙を吸い込まない配慮をしてあげましょう。

3)咳がひどいときは抱っこで

せき込んだときは上体を起こしたほうが咳が出やすく楽です。赤ちゃんや小さい子供なら立て抱きにして背中をとんとんしてあげると痰も切れやすいです。

4)水分をあげてのどを湿らせて

痰がからまったりするときは少し水分を飲ませてのどを湿らせるといいでしょう。赤ちゃんならティースプーンで少しずつのませてみましょう。アメがなめられる小さい子供なら氷を小さく砕いてなめさせてあげるとのどもスーッとして楽になります。

5)食事はのど越しのいいものを

パンやおせんべいなどカサカサしたものはのどを刺激します。咳が出るときには水分が多くのどをつるんと通 るものがいいです。
Q3 熱で真っ赤な顔をしています。
A3 熱が上がりきったサインです。
他には、ハアハア呼吸が速くなったり汗をかくこともあります。
普段より服は1枚脱がす、掛け布団も薄めにして熱を外に逃がしましょう。
よくたくさん着込む姿を見かけますが、子供は大人と違いたくさん着せても汗はかきません。逆に熱がこもって熱があがってしまいます。
熱の上がり際(悪寒をともなったりしている頃)は十分温かくし上がりきったら薄着にしてあげるようにしましょう。
Q4 熱が出て汗をたくさんかいている時は?
A4 こまめに汗を拭き着替えをさせましょう。
汗をかいたままだと体が冷えてしまうので汗をこまめに拭き着替えをさせましょう。
せっかく寝たのに着替えで起こすのは可哀相な場合は脱ぎ着しやすい前開きの服や背中にタオルやガーゼタオルを入れて汗をかいたら抜き取るなどの工夫をしてみましょう。
また、熱がある時はのどが渇きます。水分補給はこまめにしてあげましょう。
母乳栄養の赤ちゃんはおっぱいが飲めていればそれでよいです。
Q5 熱がある時はどのように冷やしてあげればよいのでしょうか?
A5 わきの下や足の付け根など血管が集っているところを冷やしてあげると効果 的です。
冷却枕や氷を砕いたものをタオルやガーゼでくるんで冷やしてあげるといいでしょう。
除熱シートは熱を下げる効果はあまり強いものではありません。
また、頭やおでこを冷やしても熱を下げる効果はありませんが、本人が気持ちよさそうならしてあげましょう。
Q6 熱がある時の部屋の温度は?
A6 冷やしすぎても暖めすぎても子供にはつらいです。
直接温冷風があたらないようにして、こまめに換気もしましょう。
寝ている子供の傍に洗濯物や湿ったタオルを干してひんやりした空気を作ってあげると体を優しく冷やして熱を外に逃がす効果 があります。着せすぎ、
部屋の暖めすぎで体温を上昇させないよう気をつけましょう。
Q7 熱がある時のお風呂は?
A7 大人は体調の少々すぐれないときもお風呂に入るとさっぱりしますが、子供にとってお風呂は運動と同じです。体力の落ちているときは控えてあげましょう。
汗をかいたときは体を拭いて衣類をこまめに着替えさせます。
平熱にもよりますが、37°台くらいまで解熱したら様子を見てお風呂に入れてあげましょう。ただし、長湯はしないように。
Q8 鼻づまりで夜眠れず、ミルクも飲めません。
A8 温湿布(蒸しタオル)を鼻の付け根に当てると血管が拡張して一時的に鼻の通 りが良くなります。また、ハッカ油を胸に少量塗るか温湿布を作るときのお湯に数滴たらしてかがせても効果 的です。